先日松之山分校で行われた異文化交流ワークショップに松之山分校の61名と香港の寶覺中学校の20名が参加しました!
テーマは「違って同じ、同じで違う」〜同化と排他を抑止するデザイン〜です!
日本人と香港人には同じことと違うことがあります。文化が違うけど好きなものは同じ。人であることは同じだけど話す言語が違う。この当たり前の感覚を実際に経験して確認するワークショップです。無理に同化する必要もなければ、排他されることもない、そんな場のデザインのもとで異文化交流スタートです!!
「こんにちは」は広東語で「你好(ネイホウ)」!
松之山分校の生徒はハイタッチロードを作り、寶覺中学校の生徒を出迎えました。
寶覺中学校の生徒は「こんにちは」松之山分校の生徒は「你好(ネイホウ)」と挨拶を交わしていました!
早速、お互いの学校の代表生徒の挨拶からスタート!
松之山分校:Ayaさん 寶覺中学校:Crystalさん
香港ではこういった校外活動の際に学校の校章旗を交換することが伝統だそうです。
香港で起きたデモで市民や学生らが、警察の催涙スプレーから身を守るために使われて来た傘がデモのシンボルとなりました。寶覺中学校の生徒たちはその黄色い傘を折り紙で折って松之山分校の生徒へプレゼントしてくれました!
お互いの学校代表の挨拶が終わったところでさらに、それぞれの学校の紹介VTRを見ました!
青学チームがそれぞれの学校へ訪問に行った際に作ったものです。
「私は松高で一番○○です」「私は○○が得意です」というVTRが流れると、恥ずかしそうにする生徒もいましたがそれぞれが個性的な特技や好きなものを紹介している姿を見て、この日初めて生徒たちの笑顔を見ることができました!
さてここからがワークショップのメインワークです!
できるだけたくさんの人と出会えるように、ビタハピを使ってワークを行いました。
ビタハピは、初対面の人とコミュニケーションをするときの気恥ずかしさをゲーム感覚で取り除き、活性化していくハッピ型コミュニケーションツールです。使うのは背中の4色と襟の色。特に背中の4色は自分で色を確認することが難しくなっています。友達に確認してもらうことで自然とコミュニケーションが生まれる場面もあります。
このビタハピを使って早速最初のシャッフルスタート!!
6人1組のグループができたところで、最初のお題にチャレンジしてもらいます。
グループで「名前と好きな食べ物」を話してください。
もちろん、日本と香港お互いの言語は通じません。
ボディアクションや英語、手に何かを書いて説明している人もいました。
松高生は「○○って英語で何て言うんだろう〜わからない〜難しい」と言いながらもとにかく様々なワードを口に出して一生懸命伝えようとしていました。
うまく伝わるグループもあれば全く伝わらないグループもありました。
グループのみんなと握手をして次のシャッフルへ!
2回目のシャッフルではいきなり難易度高め!
えり以外のすべての色が同じ人で集まってください。
時間はかかりましたが生徒たちが声を掛け合い、無事全員グループを作ることができました!
2つ目のお題は「名前と好きなアニメ、アイドル」について話してください。
これもまた、お互い伝えるのに苦戦し、身振り手振りや英語を駆使していました。好きなアニメやアイドルはいない!という子も数人いましたが彼らは代わりに雑談を楽しんでいました。
ここで前半戦は終了。休憩タイムです。
休憩には雪下人参という雪に埋まった土の中から掘り起こされた人参を使った“人参ジュース”を用意しました!雪下人参は普通の人参に比べ糖度が高いそうです。
休憩時間中、黄色い傘を折り紙で作ったものや手書き日本語メッセージ入りの香港写真、お菓子を可愛くラッピングしたものなど、寶覺中学校の生徒たちがたくさんのプレゼントを手渡す姿が見られました!
心のこもったプレゼントに松之山分校の生徒たちもとても喜んでいました。
ここからは後半戦!
再びシャッフルをし、ジェスチャーゲームを行いました!
言葉の壁があるためルールもやや難しくなりましたが身振り手振りと場の和やかな雰囲気でどのチームも盛り上がっていました!たとえ伝わらなくても言ってみよう、やってみようという気持ちが和やかな場の雰囲気を作り出していました。
ジェスチャーゲームのあとはリアルタイムドキュメンテーションへのメッセージ書きやチェキを使っての写真撮影会など自由な時間を楽しんでいました!
リアルタイムドキュメンテーションは今まさに起こっている出来事をリアルタイムで視覚化したものです!撮影した写真をその場でプリントし、イラストや文字を入れてここまでの時系列に沿って貼り出されています。ここに生徒たちが自由に書き込みをしていきました!
写真やメッセージで思い出を残していくこの時間はこちらの想像を遥かに超える盛り上がりでした!
最後に全員でラッシュを見て今回の活動の振り返りをしました。
みんなワークショップ開始のときと比べて表情が明るく変化していましたね!
松之山分校の教頭先生からも生徒たちの表情が変わっていったことに関して、生徒たちにとってすごく良い経験になったと思うというお言葉をいただきました!
松之山分校の生徒からは想像以上に伝わらなくてくじけそうになったという感想、寶覺中学校の生徒からは松之山分校の生徒に対して、親切にしてくれてありがとうという感謝の言葉がありました。
今回のワークショップを通じて、テーマであった「違って同じ、同じで違う」という経験をしてもらえていたら嬉しいです!
青山学院大学社会情報学部LCD研究ユニット
研究スタッフ 岡本夏海